前回の打倒、健康経営エキスパートアドバイザー試験! Part1の続きです!!
こちらも是非お役立てください!!
今回のテーマは、「労働安全衛生法」です!!
もちろん、最後には記述式のクイズも用意していますので、是非解いてみてください。
労働安全衛生法
背景
元々は労働基準法で「安全及び衛生」についての規定が定められていたが、高度経済成長期を迎えたことによる技術の高度化・生産過程の複雑化などに伴い、労災を防止するために労働基準法から独立した。
内容
※2025年6月1日に施行されたものを参照しています
| 職場における安全衛生管理体制(10〜19条の3) | ・総括安全衛生管理者、安全管理者、衛生管理者、産業医などの選任 ・安全委員会、衛生委員会、安全衛生委員会の設置 |
| 危険・健康障害の防止措置(20〜36条) | ・健康障害防止措置を講じる義務 ・事業者、元方事業者、特定元方事業者、注文者、請負人などへの労働災害防止のために講じるべき措置 |
| 機械・危険物・有害物などに関する規制(37〜58条) | ・特定機械の製造、流通・使用段階における規制 ・定期自主検査 ・危険物・有害物の製造の禁止、許可、調査 |
| 労働者の就業にあたっての措置(59〜63条) | ・安全衛生教育 ・就業制限 ・中高年齢者等への配慮 |
| 作業環境管理(65、65条の2、68条の2、71条の2〜4) | ・作業環境規定 ・快適な職場環境の形成 ・受動喫煙の防止 |
| 作業管理(65条の3〜4) | ・労働者の健康に配慮した作業の管理 ・作業時間の制限 |
| 健康管理(66〜68条、69〜71条) | ・健康診断 ・保健指導 ・ストレスチェック ・長時間労働者の面接指導 |
| 法の実行性確保(88〜100条、115条の3〜123条) | ・労働基準監督官による監督、取り締まり ・罰則 |
| その他(101〜115条の2) | ・心身の健康に関する情報の扱い ・健康診断等に関する秘密保持 ・書類の保存 |
職場における安全衛生管理体制(10〜19条の3)
■ 労働安全衛生管理体制
● 総括安全衛生管理者(第10条)
- 一定規模以上の事業場で選任が必要。
- 安全管理者・衛生管理者を指揮し、以下の業務を統括管理:
- 危険・健康障害の防止
- 安全衛生教育の実施
- 健康診断や健康保持増進
- 労災原因の調査・再発防止対策
● 安全管理者・衛生管理者(第11条・第12条)
- 安全管理者:技術的な安全対策を管理(必要資格あり)
- 衛生管理者:技術的な衛生対策を管理(必要資格あり)
● 安全衛生推進者・衛生推進者(第12条の2)
- 小規模な事業場で選任が必要。
- 安全・衛生に関する業務を担当。
● 産業医(第13条〜13条の3)
- 一定規模以上の事業場で医師を産業医として選任。
- 労働者の健康管理を行う。
- 産業医には必要な情報(労働時間など)を提供。
- 勧告があれば、事業者は尊重し、委員会に報告。
● 作業主任者(第14条)
- 危険作業については、一定の資格を持つ者を主任者として選任。
- 作業の安全管理・指導を担当。
■ 元請業者が必要な管理体制(建設業など)
● 統括安全衛生責任者(第15条)
- 多数の請負人がいる作業現場で選任が必要。
- 労働災害防止のため、作業全体を統括。
● 元方安全衛生管理者・店社安全衛生管理者・安全衛生責任者(第15条の2〜第16条)
- 作業現場で安全衛生を管理・連携する役割。
■ 安全衛生委員会等(第17〜19条)
● 安全委員会(第17条)
- 一定規模以上の事業場で設置。
- 労働者の危険防止・再発防止策を審議。
● 衛生委員会(第18条)
- 一定規模以上の事業場で設置。
- 健康障害の防止・健康保持増進策を審議。
● 安全衛生委員会(第19条)
- 上記2つを統合して設置可能。
■ 教育・国の援助(第19条の2・3)
- 安全管理者・衛生管理者等には必要な教育機会を提供。
- 国も事業者支援を行うよう努める。
★それぞれの事業場ごとに必要な役職
| ・林業 ・鉱業 ・建設業 ・運送業 ・清掃業 | ・製造業・電気業 ・ガス業・熱供給業 ・水道業・通信業 ・各種商品卸売業 ・家具・建具・じゅう器等卸売業 ・各種商品小売業 ・家具・建具・じゅう器等小売業 ・旅館業・ゴルフ場業 ・自動車整備業 ・機械修理業 | その他の 業種 |
| 100人以上 ・統括安全衛生管理者 ・産業医 ・安全管理者 ・衛生管理者 | 300人以上 ・統括安全衛生管理者 ・産業医 ・安全管理者 ・衛生管理者 | 1000人以上 ・統括安全衛生管理者 ・産業医 ・安全管理者 ・衛生管理者 |
| 50〜99人 ・産業医 ・安全管理者 ・衛生管理者 | 50〜299人 ・産業医 ・安全管理者 ・衛生管理者 | 50〜999人 ・産業医 ・衛生管理者 |
| 10〜49人 ・安全衛生推進者 | 10〜49人 ・安全衛生推進者 | 10〜49人 ・衛生推進者 |
危険・健康障害の防止措置(20〜36条)
【第20〜24条:事業者の基本的な義務】
- 第20条:機械、爆発物、電気等による危険を防止する措置を講じること。
- 第21条:掘削・伐木など特定作業や墜落・崩壊のおそれがある場所の危険を防止。
- 第22条:有害物質や放射線、高温等による健康障害を防止。
- 第23条:作業場の衛生・安全・快適性の確保(換気・照明・避難など)。
- 第24条:労働者の作業行動による災害を防止。
【第25〜25条の2:緊急・特殊業務への対応】
- 第25条:災害の急迫時には作業中止と避難を行う。
- 第25条の2:建設業などでは、火災・爆発時の救護機器整備と訓練を実施し、有資格者が技術管理を行う。
【第26〜28条:労働者と厚労大臣の役割】
- 第26条:労働者は、事業者の安全措置に従う義務がある。
- 第27条:事業者・労働者の措置内容は厚労省令で定める。
- 第28条:厚労大臣は業種別の技術指針や有害化学物質対策指針を公表できる。
【第28条の2:危険性・有害性の調査義務】
- 危険物・作業内容に起因する危険を調査し、必要な措置を講じる義務がある(主に製造業など)。
【第29〜30条の2:元方事業者の責務】
- 第29条:請負人への指導・是正指示を行う。
- 第29条の2:建設業では危険箇所に対する技術的指導が必要。
- 第30条:同一作業場所での災害防止のため、協議組織・巡視・教育支援等を行う(発注者が指名者を指定する場合あり)。
- 第30条の2:製造業等でも作業間連絡調整などの措置が必要。
【第30条の3〜31条の3:請負構造と災害防止】
- 第30条の3:数次請負の建設作業で、元方事業者が救護措置を講じる。
- 第31条:注文者も建物や設備等の安全に責任を持つ。化学設備の作業や機械使用も対象。
【第31条の4:違法な指示の禁止】
- 注文者は、違法な労働を請負人に指示してはならない。
【第32〜36条:請負人・貸与者の措置】
- 第32条:他の請負人も、それぞれ必要な安全措置を取る義務。
- 第33条:機械貸与者も労災防止措置を講じる。借主・操作者にも義務あり。
- 第34条:建築物の貸与者も災害防止措置を講じる(全棟貸与除く)。
- 第35条:1トン以上の貨物には見やすい重量表示が必要。
- 第36条:これらの措置・義務内容は厚労省令で具体化される
機械・危険物・有害物などに関する規制(37〜58条)
●第37条:構造規格の設定
- 機械や設備の構造・性能に関する基準を政令で定め、厚労大臣がその詳細基準を定められる。
●第38条:製造時等検査
- 一定の機械は、製造や輸入時に検査を受ける必要がある(安全確認のため)。
●第39〜45条:免許制度・技能講習・検定制度
- 危険作業に従事する者は、免許・技能講習・特別教育の受講が必要。
- 試験実施や講習内容、監督などの詳細を定める。
●第46〜53条の3:登録製造時等検査機関制度
- 機械の検査を担う民間機関(登録製造時等検査機関)に関する詳細規定。
- 登録要件
- 検査員の条件
- 届出義務
- 登録取消や業務停止命令
- 都道府県労働局長による代替実施 など
●第54条:検査業者
- 検査業者になりたい者は、厚生労働省または都道府県労働局の名簿に登録が必要。
- 検査業者は、他人から依頼を受けて特定自主検査を実施する際、有資格者に担当させる義務がある(資格要件は省令で定める)。
- 地位の承継、登録の取消・業務停止
●第55条:製造・使用の禁止
黄りんマッチ、ベンジジンなど、労働者に重度の健康障害を与える物は、
➡ 製造・輸入・譲渡・提供・使用 すべて禁止。
※ ただし、試験研究目的で政令基準を満たせば例外あり。
●第56条:製造の許可制度
ジクロルベンジジンなど有害物質を製造するには、
➡ 厚生労働大臣の事前許可が必要。
- 許可は、設備や作業方法が基準に適合している場合に限る。
- 製造後も、設備や作業は基準を維持・遵守する必要あり。
- 違反時は、設備改善命令や許可取消の可能性あり。
●第57条:容器等への表示義務
危険性・有害性のある物(ベンゼン等)や第56条の物を容器や包装で提供・譲渡する際は、
➡ 以下の事項を表示しなければならない(※消費者用は除外):
- 名称
- 健康への作用
- 貯蔵・取扱上の注意
- その他定められた事項
- 労働者に注意を促す標章(厚労大臣指定)
文書で提供する場合もあり(包装しない場合など)。
●第57条の2:文書による通知義務
危険性・有害性のある物(「通知対象物」)を譲渡・提供する場合は、
➡ 文書等で以下の情報を通知(消費者向け製品は除外):
- 名称・成分・性質・作用・注意事項・事故時の対応など
- 内容変更時も速やかに通知努力義務あり
●第57条の3:事業者による調査義務
通知対象物や有害物について、
➡ 事業者は危険性・有害性の調査を行い、
➡ その結果に基づいて必要な予防措置を講じる努力義務がある。
※ 厚労大臣は指針の公表や助言支援が可能。
●第57条の4:新規化学物質の有害性調査
新しい化学物質を製造・輸入する事業者は、
➡ 厚生労働大臣へ有害性の事前調査・届出が必要。
- 調査結果により防止措置を講じる義務あり。
- 厚労大臣は必要に応じて施設整備・防護具設置などを勧告可能。
- 名称は原則公表され、専門家による評価も実施。
●第57条の5:厚労大臣による調査指示
特に有害性の高い化学物質については、
➡ 厚労大臣が事業者に調査・報告を指示できる。
- 指示は基準に基づき、専門家の意見を踏まえて行う。
- 調査結果に基づき、必要な予防措置の実施義務がある。
●第58条:国の支援
国は、上記の調査が適切に実施されるように
➡ 施設整備・資料提供・自らの調査実施など、支援に努める義務を負う。
労働者の就業にあたっての措置(59〜63条)
●第59条:安全衛生教育の義務
- 労働者を雇ったときや作業内容を変更したときには、業務に応じた安全・衛生教育を実施。
- 危険・有害業務に就かせる場合には、特別の教育(特別教育)を行う必要あり
● 第60条:職長等への特別教育
- 一部業種では、新たに職長等になった者に対して、以下の教育が必要:
- 作業方法や労働者の配置に関する内容
- 労働者への指導・監督方法
- その他、災害防止に必要な事項
●第60条の2:継続教育への努力義務
- 現に危険・有害業務に就いている者に対して、継続的な安全衛生教育の実施を努力義務化。
- 厚生労働大臣は指針を示し、事業者・団体に指導できる。
●第61条:就業制限(免許・講習が必要な業務)
- クレーン操作など特定の危険業務は、免許や講習修了など資格保有者でないと従事できない。
- 従事者は、資格証を携帯する義務がある。
●第62条:中高年齢者への配慮
- 高年齢者や災害リスクの高い者には、心身の状態に応じた適切な配置を行うよう努力。
●第63条:国の支援
- 国は、事業者の教育を支援するため、指導員の育成・教育手法の整備・資料の提供などを推進。
作業環境管理(65、65条の2、68条の2、71条の2〜4)
● 第65条:作業環境測定の義務
- 有害業務のある屋内作業場等では、
➡ 事業者が定期的に作業環境測定を行い、記録を残す義務。 - 測定は厚労大臣の定めた基準や指針に従って実施。
- 都道府県労働局長が改善指示を出すこともある(衛生指導医の意見に基づく)。
●第65条の2:測定結果の評価と対応
- 測定結果に基づき、
➡ **健康保持のために必要な措置(換気、設備整備、健康診断など)**を講じる義務。 - 評価は厚労大臣の定める作業環境評価基準に基づいて行う。
- 評価結果も記録して保存しなければならない。
●第68条の2:受動喫煙の防止(努力義務)
- 事業者は、室内等での受動喫煙防止のため、
➡ 実情に応じて適切な対策を講じるよう努力義務がある。
●第71条の2:快適な職場環境づくり(努力義務)
事業者は、以下の取り組みを継続的・計画的に行い、
➡ 快適な職場環境の形成に努めなければならない:
- 作業環境の維持管理
- 作業方法の改善
- 疲労回復のための施設整備
- その他、必要な措置
●第71条の3:厚労大臣の指針と助言
- 厚労大臣は、上記の取り組みのために指針を公表し、
➡ 事業者や団体に必要な助言・指導ができる。
●第71条の4:国の援助
- 国は、快適職場の実現のために、
➡ 資金支援・技術助言・資料提供などの援助を行う努力義務を負う。
作業管理(65条の3〜4)
●第65条の3:作業の管理(努力義務)
- 事業者は、
➡ 労働者の健康に配慮して、
➡ 従事する作業内容を適切に管理するよう努める義務がある。
●第65条の4:作業時間の制限(法的義務)
- 潜水業務など健康障害の恐れがある業務については、
➡ 厚生労働省令で定められた作業時間の基準を超えて働かせてはならない。
健康管理(66〜68条、69〜71条)
●第66条:健康診断の実施義務
- 事業者は、労働者に対し医師による健康診断を実施する義務がある。
- 有害業務従事者には、特別項目や歯科医師による健診も必要。
- 労働者は原則として健診を受ける義務があるが、他医の結果提出も可。
●第66条の2:自発的健康診断の結果提出(深夜業対象)
- 一定の深夜業労働者は、自ら受けた健診結果を事業者に提出できる。
●第66条の3:健診結果の記録義務
- 健診の実施結果は記録して保存しなければならない。
●第66条の4〜5:医師意見の聴取と措置
- 異常所見があれば、医師の意見を聴取し、
➡ 配置転換・作業変更・時間短縮などの措置を講じる必要あり。 - 指針の公表や指導も可能。
●第66条の6:結果の通知義務
- 健康診断結果は、労働者に通知する義務がある。
●第66条の7:保健指導
- 健診結果で注意が必要な労働者には、医師・保健師による保健指導を行うよう努める。
- 労働者は指導を活用し、健康保持に努める。
●第66条の8〜9:長時間労働者への面接指導
- 長時間労働者には、医師による面接指導を実施・記録・意見聴取・必要措置の実施が義務。
- 「職務内容の変更」や「有給休暇の付与」も対応に含まれる。
●第66条の10:ストレスチェック制度
- 医師等による心理的負担の程度を把握する検査(ストレスチェック)を実施。
- 結果は本人に通知、本人の同意なしに事業者へ提供不可。
- 労働者の申出があれば医師の面接指導義務あり。
- 結果に基づき配置転換等の必要な措置を実施。
- 厚労省は指針や医師研修、労働者への健康相談等も実施に努める。
●第67条:健康管理手帳
- 有害業務に従事していた者には、健康管理手帳を交付。
- 政府は手帳所持者に健診の実施など必要な措置を行う。
- 譲渡・貸与は禁止。
●第68条:病者の就業禁止
- 感染症などの疾病にかかった労働者は、就業禁止の対象となる。
●第69条:健康教育・相談の実施
- 事業者は、継続的・計画的に健康教育や健康相談などを行うよう努める。
- 労働者は、提供された支援を活用して自身の健康増進に努める。
●第70条:体育活動などへの便宜
- 事業者は、健康保持のために運動やレクリエーションの便宜提供などを行うよう努める。
●第70条の2:厚労大臣による指針の公表・指導
- 厚生労働大臣は、事業者の健康増進施策のための指針を公表する。
- 必要があれば、事業者やその団体へ指導も行う。
●第70条の3:健康増進法との整合性
- 健康診断や指針は、健康増進法の指針(第9条)と調和が取れていなければならない。
●第71条:国の援助
- 国は、労働者の健康保持に向けた支援(情報提供、健診・作業環境測定の推進、受動喫煙対策など)を行うよう努める。
- 中小企業には特別な配慮を行う。
法の実行性確保(88〜100条、115条の3〜123条)
●第88条:機械等の設置・工事計画の届出
- 危険・有害な機械等を設置・移転・変更する場合、原則30日前までに労基署長へ届出が必要。
- 建設業の大規模な仕事などでは、厚労大臣や労基署長への届出義務があり、一定の場合には有資格者の参画も必要。
- 違反があれば、工事の中止や計画変更を命じられる。
●第89条:厚労大臣の審査
- 高度な技術的検討が必要な届出について、厚労大臣が審査できる。
- 学識経験者の意見聴取や、必要に応じて勧告・要請も可能。
- 勧告前には事業者の意見聴取が必須。
●第89条の2:都道府県労働局長の審査
- 厚労大臣の審査に準ずるケースは都道府県労働局長が審査を行う。
- この際も学識経験者の意見や秘密保持義務など、第89条と同様の規定が準用される。
●第90条:労働基準監督署長と監督官の役割
- 労基署長と監督官は、法の施行に関する事務を担当。
●第91条:労働基準監督官の権限
- 労基監督官は、事業場への立入調査、帳簿・作業環境の検査、製品の収去が可能。
- 医師であれば、労働者の検診も可能。
- 証票の提示義務あり。刑事捜査目的ではない。
●第92条:労働基準監督官の司法警察権
- 違反に対する捜査権限(司法警察員としての職務)を有する。
●第93条:産業安全専門官・労働衛生専門官
- 厚労省・労働局・労基署に配置。
- 安全専門官は災害調査や改善計画、安全指導を担当。
- 衛生専門官は作業環境測定・健診・衛生指導を担当。
●第94条:専門官の立入検査権
- 専門官も立ち入り、質問、帳簿検査、環境測定、製品収去が可能。
- 証票の提示義務あり、捜査目的ではない点も同様。
●第95条:労働衛生指導医
- 都道府県労働局に配置。学識ある医師が非常勤で任命される。
- 作業環境改善の指示や衛生業務に参画。
●第96条:厚労大臣等の検査権
- 厚労大臣や職員は、型式検定機器の検査、コンサルタント業務や登録機関の監査ができる。
- 労働衛生指導医による立入検査も可能。
- 証票提示義務あり、刑事捜査目的ではない点も共通。
●第96条の2~96条の3:機構による調査と命令
- 労働災害が大きい場合など、厚生労働大臣は「労働者健康安全機構」に調査や立入検査を依頼できる。
- 結果は厚労大臣に報告され、必要があれば大臣は機構に対し命令を出せる。
●第97条:労働者の申告と保護
- 労働者は職場で法令違反を見つけたら、労基署などに申告できる。
- 申告を理由に解雇などの不利益を与えてはならない。
●第98条~99条:使用停止命令などの措置
- 違反がある場合、労基署長や労働局長は作業や設備の使用停止、変更などを命令できる。
- 労働者に危険が迫っている場合は、労基監督官が即時に停止命令を出せる。
- 請負関係のある仕事については、注文者にも勧告や要請が可能。
●第99条の2~3:災害再発防止のための講習
- 労災が起きた場合、労働局長は関係者に講習を受けさせるよう指示できる。
- 指示を受けた事業者は、対象者を講習に参加させなければならない。
- 業務による違反で災害が起きた場合、個人にも講習指示が可能。
●第100条:報告・出頭命令
- 法の運用のため、厚労大臣などは、事業者・労働者・貸与者・登録機関等に報告や出頭を求めることができる。
●第115条の3:検査機関職員の収賄罪
- 登録検査機関の役員・職員が賄賂を受け取ると5年以下の拘禁刑。
- 賄賂で不正行為や手抜きをした場合は7年以下。
- 就任予定者や元職員も対象。
- 賄賂は没収、できなければ追徴。
●第115条の4:賄賂を贈った側の罰則
- 賄賂を渡した人は3年以下の拘禁刑または250万円以下の罰金。
- 自首した場合は刑が軽減または免除される。
●第115条の5:国外犯の処罰
- 115条の収賄罪は国外でも処罰対象(刑法第4条の例による)。
●第116条:免許等の不正取得
- 第55条違反(虚偽や不正な方法で登録等を受けた)には3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金。
●第117条:主に危険行為・無資格作業等
- 安全装置の不備や無資格作業等に対する違反には1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金。
●第118条:業務停止命令違反
- 業務停止命令に違反した検査機関職員には1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金。
●第119条:多様な義務違反(例:作業環境測定・標識表示)
- 表示義務違反や危険作業に関する命令違反等には6月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金。
●第120条:届出や記録義務等の軽度違反
- 各種届出や帳簿保存違反には50万円以下の罰金。
●第121条:検査機関職員の軽微な義務違反
- 届出・報告義務違反、虚偽記載などには50万円以下の罰金。
●第122条:法人等の両罰規定
- 違反行為が法人の業務として行われた場合、本人に加え法人にも罰金を科す。
●第122条の2:コンサルタント会役員の過料
- 検査拒否・命令違反等には50万円以下の過料。
●第123条:財務諸表等の義務違反
- 財務書類の備付・記載義務違反等には20万円以下の過料。
その他(101〜115条の2)
●第101条:法令等の周知義務
事業者は労働者に対し、法令や産業医の業務内容、化学物質に関する通知内容を見やすい場所に掲示するなどして周知しなければならない。
●第102条:ガス工作物設置者の義務
ガス工作物などの設置者は、付近で工事を行う事業者から求めがあれば、災害防止の措置を教示しなければならない。
●第103条:書類の保存義務
事業者や登録機関、コンサルタントは、関係書類や帳簿を保存しなければならない。
●第104条:心身の状態に関する情報の取扱い
事業者は労働者の心身の情報を必要最小限で収集・使用・保管し、適切に管理する必要がある。厚労大臣は指針の公表・指導も可能。
●第105条:健康診断等の秘密保持義務
健康診断や面接指導に関わった者は、知り得た労働者の秘密を漏らしてはならない。
●第106条:国の援助(災害防止)
国は労働災害防止のため、施設整備や計画実施への支援・助言等を行うよう努める。中小企業には特別配慮。
●第107条:厚労大臣の援助
厚労大臣は安全衛生担当者の資質向上や教育支援、資料提供などの援助を行うよう努める。
●第108条:研究開発の推進
政府は労働災害防止のため、科学技術の研究開発と普及に努める。
●第108条の2:疫学的調査の実施
厚労大臣は必要に応じて、疫学的調査を実施・委託できる。報告提出も求められ、守秘義務もある。
●第109条:地方公共団体との連携
国は災害防止策の実施にあたり、地方自治体と連携し協力を求める。
●第110条:許可等の条件
国が行う許可・登録などには必要最小限の条件を付けることができるが、不当な義務を課してはならない。
●第111条:審査請求の可否
検査結果の処分には審査請求不可。ただし、試験機関や登録機関の処分には厚労大臣に審査請求可。
●第112条:手数料の納付
免許・試験・検定・登録等を受ける者は、手数料を納付しなければならない。
●第112条の2:公示義務
厚労大臣や都道府県労働局長は、登録・届出・取り消し等を官報や所定の方法で公示しなければならない。
●第113条:経過措置
法律の改廃に伴い、合理的に必要な経過措置を設けることができる。
●第114条:鉱山に関する特例
鉱山については、一部の条文を経産大臣や鉱山関係機関に読み替え適用する。
●第115条:適用除外
この法律は、鉱山・船員法の対象者には原則として適用しない(第2章を除く)。
💡クイズ!!健康経営!!
Q1. 誰が労働者の危険や健康障害を防止するために、リスクアセスメントを踏まえた作業計画を作成しなければならないか?
Q2. 常時50人以上の労働者を使用する事業場において、事業者は労働者の健康管理を行うため、誰を選任しなければならないか(3職種)。また、その者の主な役割は何か。
Q3. 産業医は、少なくとも月に何回事業場を巡視しなければならないか?
Q4. 誰が労働者に対して、安全衛生教育を定期的に実施する義務があるか?
Q5. 50人以上の労働者がいる事業場では、どのような組織を設置しなければならないか?
Q6. 定期健康診断は、通常どれくらいの頻度で実施することが義務づけられているか?
Q7. 労働者の心身の状態に関する情報の収集・保管・使用は、どのような範囲で行わなければならないか?
Q8. 事業者が法令や産業医の業務内容などを労働者に知らせるために行うべき方法は?
Q9. 事業者は労働災害の防止のため、作業内容に応じてどのような計画を作成することがあるか?
Q10. 労働者に有害な化学物質を取り扱わせる場合、事業者が表示・通知しなければならない情報は?(代表的な2つ)
解答!!何問正解できましたか?
Q1. 誰が労働者の危険や健康障害を防止するために、リスクアセスメントを踏まえた作業計画を作成しなければならないか?
A1. 事業者
Q2. 常時50人以上の労働者を使用する事業場において、事業者は労働者の健康管理を行うため、誰を選任しなければならないか(3職種)。また、その者の主な役割は何か。
A2.
産業医:産業医は、労働者の健康管理、作業環境の調査、健康診断結果に基づく措置、長時間労働者への面接指導などを行う。
安全管理者(特定の業種):事業所において事故や災害、怪我などを防ぐため、労働者の安全に関する様々な業務を管理する。
衛生管理者:業務による労働者の疾病の原因となる職場要因を管理し、健康を確保するための様々な業務を管理する。
Q3. 産業医は、少なくとも月に何回事業場を巡視しなければならないか?
A3. 1回
Q4. 誰が労働者に対して、安全衛生教育を定期的に実施する義務があるか?
A4. 事業者
Q5. 50人以上の労働者がいる事業場では、どのような組織を設置しなければならないか?
A5. 衛生委員会(業種によらず同じ)、安全委員会(業種によっては100人以上の事業場)
Q6. 定期健康診断は、通常どれくらいの頻度で実施することが義務づけられているか?
A6. 1年以内ごとに1回
Q7. 労働者の心身の状態に関する情報の収集・保管・使用は、どのような範囲で行わなければならないか?
A7. 健康の確保に必要な範囲内
Q8. 事業者が法令や産業医の業務内容などを労働者に知らせるために行うべき方法は?
A8. 作業場の見やすい場所への掲示または備え付け
Q9. 事業者は労働災害の防止のため、作業内容に応じてどのような計画を作成することがあるか?
A9. 安全衛生改善計画
Q10. 労働者に有害な化学物質を取り扱わせる場合、事業者が表示・通知しなければならない情報は?(代表的な2つ)
A10. 化学物質名、危険性や有害性の内容
